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描けない事のストレス

  • 執筆者の写真: fkei9999
    fkei9999
  • 3月3日
  • 読了時間: 3分

更新日:4月14日

前回公開したヴァンダラスト・サガが完成した頃には

今作の「ヴァンダラストハーツ」に着手していました。

サガのほうではシステムを機能させる事に手いっぱいだったので、

グラフィックに拘れず非常に簡素なものになっていたと思います。


私はドット絵師ではないので、描けるものと描けないものが分かれています。

描けるものは人工物です、建物などの箱状のもの。

描けないものは形の決まっていない、自然物です、主に木。


前作は丘の土壁と洞窟が同じグラフィックだったと記憶しています、

土壁を表現するのであれば多用してもいいかと思いますが

今作では日の当たるものと、洞窟内のものでどうしても別けたかったので、

洞窟の壁を描き直す事にしました。


壁の構造としてはいくつかの無骨の形の石が

無数に入り組んでいて壁として成り立っているものというのは

なんとなくのイメージで理解しています、不揃いの石を描いてからランダムに置いていく

最初は簡単なものだと思っていましたが、出来上がったものは妙に人工的だったり、

統一感がなかったりで苦戦を強いられました。どうにも自然物に見えない。


これまで多くのRPGを作ったり、やったりしていましたが、思えば現実の洞窟に入った事ないなと思い、近くにないか調べたところ、体験できる施設として営業している場所を

見つけて、車を2時間走らせました。


調べる事は

・洞窟の壁の構造

・洞窟内には草木などの植物は生えているのか

・中に動物はいるのか

・呼吸は通常にできるのか

・以上の事実を明確にしない


施設に着くと人の気配はほとんどなく、あったのはクマ出没注意の看板と

大きなハチがいました。

この時丁度、クマの対処法とアナフィラキシーショックについて学んでいたので、

そのどちらも私にとって脅威である事に酷く怯えていました。

同行していた妻を盾にして進んだ覚えがあります。

(人間性出てると自覚がありました)


洞窟内に入って一番初めに気が付いた事は内部はとても温度が低く寒いという事でした、

このとき夏真っ盛りだったので

フィンランドへ行かなくても避暑は容易だなと認識しました。


まずは洞窟の壁の構造を確認してみました、土壁を想像していましたが、

硬く丸い石が溶け合って構成されていました。

その構成の繋ぎとなるものは炭酸カルシウムが流れだし形成されていくとか。


次に植物は生えているのかの確認ですが、内部は人工的に安全かつ観覧用に

ライトアップされてました。

手入れされているのかは不明でしたが植物は生えてはいませんでした、

しかしライトの付近にはコケが若干生えており

水気とライトの光によって生えたのかもと考えました。


観覧用に手入れがしてある環境なので野生の動物は入り込んではいないと思ったのですが

コウモリが数匹いました。

洞窟の上部には地上と繋がる穴が開いてあったのでそこから入ったのか、

施設側の粋な計らいによる演出ものなのかはわかりませんが感動してしまいました。


呼吸は問題なくできたと思いますが、階段の上り下りがキツく

常に荒い呼吸をしていたので、わからないままです。


上記は全て憶測で納得したものです、事実を明確にするというのはクリエイターさんにとって想像の余地を省き、行き止まりの壁を立てるようなものだと思います。


洞窟の取材を終えて新たに描き直し、納得のいくものに仕上がっていると思いますが、

現実の洞窟の構造をゲームに持ってくると非常に質素なものに見えてしまったので、

枯れた草などが生えているようにしました。



 
 

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